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泉鏡花に泥酔状態。
うわわー、ずっと書いてなかったですね。復活宣言とか言っておいて…ぎゃふん。
気を取り直して読書記録。いろいろ読んでるけど、もうこの一冊だけが私の心をがっつり支配しております。泉鏡花「高野聖」(角川文庫)。感想を一言で言うと… ぐはっっっっっ(吐血) ↑…こんな感じです。でもほんとすげえ。すごいよこれは!! 収録作品は収録順に「義血侠血」「夜行巡査」「外科室」「高野聖」「眉かくしの霊」。要するに短編集なんですが、最初の三作は文語体で、残りの二作は言文一致体。でも、ざーっと通して読んでたときは、途中の作品から言文一致体に変わってたのに、ちっとも(!)気が付かなかったよ。それぐらいのめり込んでしまいました。 樋口一葉を読んだときは、文語体って難しいから入りにくいなあと思ってたのに、泉鏡花はなんでこんなにつるつる読めるんだろう?すごい不思議でした。でもね、どの作品も、まるでテンポのよいドラマみたいにどんどん場面が変わっていって、この先どうなるんだろう、どうなるんだろうって引きがすっごく強いんですよ。しかも実に私好みな、鮮やかにキレのあるバッドエンドのオンパレード。吹き出る鮮血が目の前に散るのが見えるような、あーもうなんと言っても白眉なのは、「眉かくしの霊」最後の一文です。クライマックスなので引用は差し控えますが…これ、怪談話なんですよ。幽霊がすんごい有り得ないくらい色っぽいの。読み終わったその瞬間、こんなに美しすぎる言葉は初めてで、情景が目の前にずざーっと広がって、床を転げ回って悶えまくりでした。…ぐはっ(悶絶) 情景描写なら梶井基次郎が一番だと思ってきたけれど、この人も同列に並べることにしました。とりあえず酔いしれてます。酔ってます。ええいくらでも。今、短編一作ごとに感想を書こうと思ったんだけどもうダメです。理不尽さ、非情さ、そこはかとないエロさ、高潔さ、不可思議さ、いやーんもう何がなんだか。 以前、谷崎潤一郎を「きっついブランデーみたい」と評した記憶がありますが、泉鏡花は「度数のめちゃんこ高い辛口の清酒」って感じですね。ああまだ酔いが回ってます… とりあえず文語体小説でもいろいろあるということだ。要するに樋口一葉は私のテイストではなかった、と。 だからねみなさん「声に出して読みたい日本語」なんて読んでる場合じゃないっすよ。 素晴らしい日本語は、自分の足で歩き回って探せ!ってことですよ! ああ、もう、何度でも何度でも言ってやる!泉鏡花、最高!!!!
by finny21
| 2006-11-09 17:39
| 図書館通い
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